あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします
ごあいさつが遅くなってしまいました。
毎日ブログのチェックをし、コメントへの返事を
書いたりはしていたのですが。
本は読み終わっていてもそれを文章にするのが
億劫になっていました。
作者、杉浦日向子さんは昨年、7月22日下咽頭がんのため46歳という若さで逝去されました。この本はその2ヵ月後の9月15日に出版されました。この訃報を聞いたときは
「あれ? コメディーお江戸でござる最近まで出てたよね?」
って思いました。
私のように時代物に苦手な人でも読めるように、わかりやすく
書いてあります。
内容はというと・・・・
踏み台
一昔前、踏み台というと木製の裾広がりの台形のものばかり。
しかも、それは市販されていない。なぜなら踏み台は元々、
新築家屋への大工さんからの置き土産だったから。
「四方転び」と呼ばれるし角錐の踏み台は、ふつうの箱を作る
ように簡単ではない。踏み台は、若い弟子へ、親方から課せられた
腕試しの仕事でもあった。親方の入念なチェックに合格すれば、
ひとりの職人の輝かしいデビューを証明した。
実家にもありました。そんなエピソードがあったなんて。
今はそんな徒弟制度は前時代的として退けられ、マニュアルを
そつなくこなせる能力だけが優先されるようになったそうです。
最後のお題は
餅
餅は、祝い事につきもの。正月、節句、祭り、記念日。ハレの
食の代表格。しかし、私が住んでいるところでもちょっと
離れたところでは、お葬式には餅をついてふるまう、というのを
お義母さんが前に言っていたのを思い出しました。
杉浦日向子さんの最後の本となる文章の締めくくりの言葉にじ〜んと
きてしまいました。
「不謹慎と言われそうだが、大往生を遂げた暁には、お線香の替わりに、参列者に一杵ずつ願い、極楽へのはなむけに、皆で餅を味わう、めでたい葬儀もいいと思う」
ご自分の病気のことを知っていての言葉だったのでしょうか。
最後まで前向きで明るく、決して病に負けずに、人生を愉しむ
姿勢を貫いたそうです。