活字中毒ともいうべき、本がなくては
ならない私。

5歳の息子と、3歳の娘がいます。
子供たちお気に入りの本なども
紹介しています。
コメント&TB大歓迎です。

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彼女のこんだて帖/角田 光代
4938508796彼女のこんだて帖角田 光代 ベターホーム協会 魚喃 キリコ ベターホーム出版局 2006-09-01by G-Tools

出版社/著者からの内容紹介
短編小説の名手、角田光代が開いた新しい小説世界は、料理とのコラボレーション。涙あり、笑いあり、そしてふと胸つまるときもある傑作短編15編のキーポイントは「料理」。無骨な男が亡き妻を想いながら作る豚柳川、働きながらひとり子育てをした母が思わず涙したかぼちゃの宝蒸し、恋の痛手をなぐさめたラムのハーブ焼き…。角田光代が小説中に巧みに、鮮やかに描いた料理のレシピをベターホームが再現して、小説と合わせて掲載しました。料理教室を開催し、料理本を数多く出版してきたベターホームのレシピは、「親切で必ずおいしくできる」と定評を得ています。小説で感動したら、さっそくその料理を作って味わってみることができる、2度楽しめる画期的な本です。


今年3位以内に入る(私の勝手なランキングに)本になるだろう。
角田光代さんの本は最初に読んだ本が私には合わなかったから、それ以来遠ざかっていた。この本は最高!!この本を読んでいると実際に作ってみたくなるし、私が家族のために料理を毎日作るということの意味を考えることができた。毎日となると疲れて面倒くさい時もあるし、手抜きになる時もある。だから仕事が休みのときはなるべく手をかけて作ろうという気持ちになってきた。仕事を始めたからメリハリが付いたかもしれない。仕事の日には疲れてとてもできない餃子やコロッケを作るとか、早くからカレーを作っておくとか。その分子供が帰ってきたらゆっくり相手をしてあげようという気持ちも持てるようになった。いかに料理を楽しんで作るかって私の永遠のテーマでもある。いやいや作ったときは気持ちがそのまま料理の味になっている。おいしいのを食べたいから作ったときはご飯がおいしい。そう、私は食いしん坊で食べるのが大好きなのである。

こういう料理と小説のコラボレーションって今までにない世界だろう。ベターホームの本は図書館で新婚当時借りまくり、作りまくった。簡単なレシピと家庭料理の基本的な知識を身につけることができる。

またベターホーム借りてみようかな。そして角田光代さんの本にも触れてみよう。

presents/角田 光代
4575235393Presents角田 光代 双葉社 2005-12by G-Tools



この本とても書評がいいので読んでみました。
う〜ん、私は今ひとつ。最近号泣してしまう本を読んだからかな。
その日のまえに/重松清があまりにも
私には心にしみたから。

12の話(presents)の本です。
一つ好きな本は、「鍋セット」。東京で一人暮らしを始める娘の
引越しの手伝いに来た母。娘はドラマに出てくるような、フローリングの
ロフトに続く螺旋階段といった部屋を想像していた。

しかし、そんな部屋は家賃が高い。実際は六畳の和室。窓は木枠に
磨りガラス。掃除、片づけが一段落し、母と近所の商店街を歩く。
きっと田舎から出てきた母にはものめずらしかったのだろう。
洋服屋、喫茶店、雑貨屋などをのぞいては、一人はしゃいでいる。

そんな母を娘はうっとうしく思う。もう一度部屋に帰って掃除を、
と言う母に「ここで帰っていい」と言う娘。

本当は夕食をつくってほしい、一緒に布団を並べて寝たい。だけど、
今日泊まってもらうと、明日も泊まっていってもらいたくなりそう。

すると母は「そういえば、鍋を用意してあげるの忘れてた」と。
娘は女性誌で見たル・クルーゼの橙色と高校生のころから憧れていた。
母は、ル・クルーゼとは不釣合いの大・中・小の3点セットを持ってきた。

娘はその鍋セットで上手に料理を作り、好きな男性、女友達に
振舞う事を覚える。

娘が数年後に選んだ職業はフードコーディネーターという肩書きがつく
職業。オープン予定だったり売り上げに伸び悩んでいたりする飲食店に
新メニューを提供するというのが主な仕事。
あの鍋セットは今・・・。

取材に訪れた誰もが言う。「どうして新しいの買わないんですか」と。

母をうっとうしく思う時って誰にでもあるんだ。私にもあった。
そう18,9の頃。今はたまに実家に帰ると、手際よく食卓におかずを
並べてくれる母に感謝している。

私は「お母さん」が出てくる話に弱いことがこの本でわかった。
この文章のはじめに今ひとつと書いたが、今この文章を書いているうちに
じわじわと心が温まってきた。

寒い今の季節にピッタリかもしれません。お気に入りのプレゼントが
あなたに見つかりますように。。。。