選考委員激賞の、第12回日本ホラー小説大賞受賞作
何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。野球部のエースとして成長した祐司だったが、常に罪悪感にさいなまれていた。
夜市
風の古道
最初は、本が薄いからすぐ読み終わるかなと思っていた。
それがなかなか・・・・
この物語にはゆっくりした時間が流れていた。
どんどんページが進むというわけではない。
一字一句ていねいに読みたい本。
特に「風の古道」は。
2つの話に共通するのは、この世にももしかしたら実在しているのかも
という世界。
幻想的で、不思議な世界。
私がこの不思議な世界に迷い込んでしまって、戻ってこられなかったらどうなっちゃうの??とか。
ホラー、幻想的な世界が大の苦手な私をこの不思議な世界へ案内してくれた。涼しいというか、冷たいヒヤッとする。時々背中がゾクッともした。
野性時代3月号「自作にBGM」というコーナー。
恒川さんでした。
『夜市』のBGMにふさわしい音楽はということでぴったりなのは、キャメルの『ダスト・アンド・ドリームス』という事。
どんな曲だろう。聴いてみたいな。
もう一度この曲を聴きながら再読してみたくなった。