ビジネスエリートの計略が渦巻く世界。ふとしたきっかけで会社の機密データを手にした平凡な派遣OLが、探偵ごっこが招いた怒涛の経験を通じ、最強の女に成長する。恋に、仕事に、友情に果敢に立ち向かう女性を描く本格長編小説。
作者、紅緒(べにお)さんって珍しいお名前ですね。
先日新聞の特集で「2006年 この1冊」という記事があった。
この本は八重州ブックセンター汐留メディアタワー店の書店員さんの絶賛本だった。
「読めばきっとすがすがしい気持ちにしてくれるそんな小説です」って。
そこまで言われたら読むしかないでしょう。
一気読みだった。
もうどうなるどうなる、追いかけろ〜って感じ。気が気じゃない。
とってもステキな男性が出てくるのだ。最初は正直カッコ良すぎて胡散臭い。
そうだな〜俳優で言うと玉木宏をもっとギラギラさせたイメージだろうか。
それが終盤は好青年にがらっと変わるのだ。それでも舞ちゃんは大丈夫かな??幸せになれるかなと心配もある。
文章もとても上手だ。次回作が楽しみな作家さんである。
仕事をしていると得られるものは収入だけではない。女性として成長したことを最近実感している。世の中には色々な人がいるのは当たり前だが、実際に仕事をして人との出会いに巡り会わないと感じなかったことだ。
大企業のOLとしての経験がない私にはこの小説はとてもおもしろかった。
独身の頃はとても小さい会社で働いていたから。あの時は大変だったけど、楽しかった。
それから比べるとまさに疑似体験。この本の終わりが近くなると少しさびしかった。
まだこの本を読みたい。もっともっと余韻にひたっていたいという本だった。
書店員さんのおっしゃるとおりすがすがしい気持ちを迎えることが出来た。
本ってやっぱりいいよね。