活字中毒ともいうべき、本がなくては
ならない私。

5歳の息子と、3歳の娘がいます。
子供たちお気に入りの本なども
紹介しています。
コメント&TB大歓迎です。

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アフターダーク/村上 春樹
アフターダーク
アフターダーク
村上 春樹

真夜中から空が白むまでのあいだ、どこかでひっそりと深淵が口を開ける。「風の歌を聴け」から25年、さらに新しい小説世界に向かう村上春樹。(Amazonより)

初めての村上春樹さん。
何故この本を選んだか。
私の通う小学校ではまずはお母さんから読書を始めましょうというその名も
「母親文庫」というものがあります。
図書室の隣りの準備室にまた本がたくさんあり、そこは母親文庫専用の本の部屋があります。私はこの母文の役員をしています。
本は毎月配布されます、当番制なので2ヶ月に一度学校に行き配本作業をしています。
前回は私は当番でなかったので、他の役員さんが渡しにこの本を選んでくれました。
何が入っているかな〜ととても楽しみにしていました。
本は息子がランドセルに入れて持ってきます。
「お母さん、本持ってきたよ〜」
の声にワクワクしながら袋を開けるとな、なんと村上春樹さんの本が入っているではありませんか!?

さて感想のほうに入りましょう。
何となく村上春樹さんって敷居が高いような、難しそうってイメージがあったのですが読んでみると今までに読んだことのないような作品というか、日本語がとてもキレイに表現されていた。
物語は午後11時56分から始まる。そしてラストの時計は6時52分だ。
物語は分刻みに進んでいく。
時計がこの時間を差しているのだ。
舞台は繁華街と呼ばれる地域。ここに関わる人々の深夜という暗闇の世界から出ることの出来ない、きっと明るい光を浴びることはできないのかもしれない。
視点は第三者の目線で書かれている。誰が見ていることなのか最後まで読めばわかるのかと思っていたが、結局わからずじまいだった。読後は気抜けした感もあったが、きっと読み手自信の目線なのだろうかと今、感じた。

コオロギさんという本名はわけあって明かしていない、女性が出てくる。
この人の体験から得た話、語りがとても良かった。
とにかく不思議な世界に引き込まれることは間違いない!!
東京バンドワゴン/小路 幸也
東京バンドワゴン
東京バンドワゴン
小路 幸也
下町の老舗古書店「東京バンドワゴン」。ちょっと風変わりな四世代の大家族が、転がりこんでくる事件を解決する。おかしくて、時に切なく優しい、下町情緒あふれる春夏秋冬の物語。

実際に東京下町にありそうな老舗古書店。
玄関を真ん中にして左側が古本屋、右側がカフェになっている。
物置代わりだった部屋と土間の壁や床板を取っ払い、小さな横庭とつなげたスペースにテーブルと椅子を並べた手作りのお店。こんなお店で淹れたてのコーヒーを頂いたら心もホッと落ち着くでしょうね。

我が家で淹れたてのコーヒーとともにこの本を読んでいたら、暖かい陽だまりにでも建物の中はひんやりとする日本家屋独特の雰囲気に惹きこまれていた。

そして家族構成もなんともおもしろい。
この明治から続く古本屋<東京バンドワゴン>の3代目店主である堀田勘一。とその妻サチ。
勘一の息子我南人(がなと)と我南人の愛人の子、青(あお)がうまく家族として仲良く暮らしている。まだまだいるのだが詳しくは本を読めばわかる。

こんな賑やかな堀田家だから、古本が好きな刑事さんをはじめ、古本屋に来る常連さんなどちょっとした難問をみんなで解決していく。

是非シリーズ化して欲しい本だ。
夜明けの街で/東野圭吾
夜明けの街で
夜明けの街で
東野 圭吾
渡部の働く会社に、派遣社員の仲西秋葉がやって来たのは、去年のお盆休み明けだった。僕の目には若く見えたが、彼女は31歳だった。その後、僕らの距離は急速に縮まり、ついに越えてはならない境界線を越えてしまう。しかし、秋葉の家庭は複雑な事情を抱えていた。両親は離婚し、母親は自殺。彼女の横浜の実家では、15年前、父の愛人が殺されるという事件まで起こっていた。殺人現場に倒れていた秋葉は真犯人の容疑をかけられながらも、沈黙を貫いてきた。犯罪者かもしれない女性と不倫の恋に堕ちた渡部の心境は揺れ動く。果たして秋葉は罪を犯したのか。まもなく、事件は時効を迎えようとしていた・・・。

久しぶりの東野作品だったからページを開く前からワクワクしていた。
この本、そんな私を裏切らなかった。
きっと全然おもしろくないよと思う人もいるだろう。
私はそうでない。
中年のおじさんと一般的に言われる普通のサラリーマンが秋葉に惹かれていく。
お互い何となく境界線を越えてしまう。妻子ある身だ。いけないと思いながらも渡部の心は抑えきれない。

と書けば普通の不倫小説じゃないと思ってしまう。
実際私も何故に東野さんが不倫小説を!?と思った。
しかしここはさすが東野さん。
ジャンル分けをするとすれば何だろう???
最初は不倫で始まりミステリー??で終わっている。

東野さんが書くんだもん。ただの不倫小説で終わるわけがないじゃない!!
わたしこういうの好きです。